御坂山塊 鳥坂山(1107m)、黒打ノ頭(1474m)、春日沢ノ頭 (1235m) 2011年1月9日

所要時間 7:34 ゲートーー7:39 登山口ーー7:47 鳥坂峠 7:50ーー7:54 鳥坂山ーー9:26 黒打ノ頭 9:44ーー10:45 鳥坂山ーー10:48 鳥坂峠ーー11:25 春日沢ノ頭 11:41ーー12:07 鳥坂峠ーー12:11 登山口ーー12:15 ゲート

概要
 鳥坂トンネル南口の旧道分岐から往復。稜線上にはずっと登山道があり藪漕ぎ皆無。延々と落葉樹林が続く。鳥坂山は山頂に防災行政無線中継所あり。黒打ノ頭は東方向に展望あり。春日沢ノ頭はFM放送用アンテナあり。10年くらい前は北側の展望が良かったと思われるが、今は幼木が成長して展望無し。

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 山梨の山で地形図記載の山はほぼ登りつくしたが山名事典記載の山はまだまだあるので冬場に手近なところで楽しみたいときにはまだ登場機会が多い。そんな中、今回は御坂山塊の釈迦ヶ岳から西に伸びる稜線上の3山を狙ってみた。鳥坂峠から東西に振り分けるように黒打ノ頭と春日沢ノ頭だ。おまけに峠近くに鳥沢山があり効率がいい。登山口としては鳥沢トンネルが一番標高が稼げるので効率がいいだろう。旧道が通れればなおも節約可能だが今は閉鎖されているだろうか。

 当日出発で中央道を走って一宮御坂ICで降りて芦川の案内を頼りに南下、目論みどおり県道に出て標高を上げると道端に白いものが見られるようになる。まあ、それは問題ないのだが路面が黒く濡れていかにも滑りそうなのが怖かった。スリップ防止に路面には細かい溝が切られ、溝の隙間には塩化カルシウムらしき白い粒が。スタッドレスでも凍結路面は文句無しに滑るので慎重に登っていった。旧道分岐は予想通りゲートで閉じられていた。北側よりも南側の方が稜線に近いし車が日向に置けるためにトンネルを通過、出口左側に広場があるが右側のゲート近くの方が日当たりが良さそうなのでそちらに車を置いて朝飯を食った。

 飯を食い終わって車内で着替えていると道の反対側の広い駐車スペースに車が止まって鈴の音を鳴らして出発準備中の男性2名が登場。ということは山登りだよなぁ。こんなところから登るなんて珍しいような。私は登山口の有無とは無関係に楽できるルートを選んでいるのでここに登山道があるのかは知らないが、あまりメジャーな場所とも思えない。お、よく考えたら年末年始で山では誰とも会っていなかったので、山で人に会うのはこれが今年初めてとなる。

ゲートからスタート 旧トンネル手前で登山口発見
トンネル上部を登る 鳥坂峠

 頑丈なゲートの横をすり抜けて舗装された旧道を緩やかに登るとトンネル手前で倒木が道を塞ぎ、そこに登山口標識が登場して車道を逸れて右に上がる。トンネル上部横にも僅かに車道があり、それも終わってジグザグに標高を上げて鳥坂峠に出た。反対側の甲府盆地側には薄い踏跡があるがほとんど歩かれている感じはなかった。樹林が邪魔して展望はイマイチだが、茅ヶ岳や曲岳、その奥には雲に覆われた八ヶ岳付近、そして右手には奥秩父の山並みが見えていた。

西に向かう2人と分かれて東に向かう 鳥坂山

 ここで2人の男性は西側に向かい、私はまずは距離がある黒打ノ頭方向に向かった。少し登ると三角点と防災行政無線中継所のあるピークに到着、ここが鳥坂山だった。地形図には山名が記載されていないピークなので山頂標識は皆無、一般的にはタダの通過点だろう。樹林で展望は無かった。

鳥坂山東鞍部 1170m峰のUHF TV中継所
UHF TV中継所の受信アンテナその1 UHF TV中継所の受信アンテナその2

 東に下って鞍部付近に達すると登ってくる男性とすれ違う。おお、他にも登山者がいたとは。どこから出発したのだろうか。まだ朝早い時間なのでこの近くだと思うのだが。鞍部から急な尾根を登りピークに達するとUHF TV中継所が登場した。ここは民放とNHK共用の中継所で、NHKは既にデジタル化済みであった。この先の尾根上の2か所で金網パラボラアンテナが設置されていたが、これは2社の民放の中継波受信用であろう。

こんな落ち葉の稜線が続く 1276m峰
1400m肩より東の稜線 露岩登場

 この尾根はずっと登山道が続いて歩きやすい。ほとんど落葉樹林が続いて幹や枝の隙間から富士山や奥秩父、それに南アの姿が垣間見られるが、大きく樹林が開けた場所は無く写真撮影に適した場所もないのが残念だ。まあ、葉っぱが落ちていない時期だと本当に展望皆無だろうからそれに比較すればずいぶんマシではある。

大栃山 1440m鞍部へ下る
黒打ノ頭山頂 黒打ノ頭から見た釈迦ヶ岳
黒打ノ頭から見た南アルプス(クリックで拡大)

 1309m峰から急な尾根を登り、緩やかな稜線を登りつめると黒打ノ頭であった。複数の標識が立ち「神座山」の名前も見られた。もしかしたら地元ではこちらの方で呼んでいるのかもしれない。東方向に展望が開けて釈迦ヶ岳の姿が良く見えていた。案内標識によるとここから釈迦ヶ岳まで1時間15分とのこと。西側は樹林を通して南アが見えるがやっぱりイマイチ。そこで久しぶりに木登りをやってみることに。標識近くの木によじ登ってどうにか見晴らしを確保、残念ながら3000m峰には雪雲が絡んでいたし、体制が不安定で写真撮影は危険だったので、少し木が引っ掛かるが安全な体勢で写真撮影。山頂でしばし休憩。

1170m峰の巻き始め 獣道が続く

 帰りも同じ尾根を戻ったが、1170m峰は獣道を利用して北側を巻いた。まあ、藪は無いので獣道が無くても問題なかったが。尾根に戻ると鳥坂山はすぐそこで、鳥坂峠までも近かった。

帰りがけの鳥坂山 鳥坂峠に戻る
最初の1210m峰 真ん中の1210m峰の標識

 峠からは歩いたことがない領域に入るが、相変わらずいい道が続いていた。たぶんこの稜線の末端の市川大門まで続いているのだろう。足が確保できれば延々と縦走するのも悪くない。緩やかに尾根を登って最初のピークである1210m峰で登山道は左に直角に曲がるが、ここは標識があって間違える心配はないだろう。次の1210m峰には「崩山」との標識があった。これは天竜付近の低山でよく見た標識で、山梨県内でもいくつか目撃したことがある。

春日沢ノ頭へ登る 春日沢ノ頭

 最後の一登りで春日沢ノ頭山頂に到着。山頂は広く刈り払われてFM放送用アンテナが4本立ち並んでいた。どれも甲府盆地方向を向いており、どれかが受信用でどれかが送信用だと思うが判別できなかった。刈り払われているのは山頂一帯で周囲は一時は刈り払われたようだがその後放置されて細い灌木がジャングルのように密集しており、数年前なら展望が楽しめたと思うが今は木が邪魔して展望は無かった。ここでも少々休憩。

コンクリートで塞がれた旧鳥坂トンネル ゲート到着

 帰りも同じルートで下山。下山時に気づいたのだが旧鳥坂トンネルは入口がコンクリートで固められて壁になっていた。ゲートに戻ると反対側の駐車場には朝一緒だった男性の車がまだ置いてあった。

 

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